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2002年12月31日

年間ベスト・ミステリ 2002

○関連記事: 年間ベスト 棚卸

02年に“読んだ”ミステリの中から5作選出。約20年にわたって海外翻訳ミステリひと筋の偏食家だった私がはじめて国内ミステリに触れた年。すべてはネットで知り合った仲間たちのおかげ。引きこもっていても世界は広がるのだ。


    


01. 闇よ、我が手を取りたまえ/デニス・レヘイン
02. 愛しき者はすべて去りゆく/デニス・レヘイン
つまるところ2002年の海外ミステリはデニス・レヘインだった。暗く深い闇の世界で交錯するセンチメンタリズムが堪らない傑作2冊。正統派ハードボイルドも少しずつ姿を消し行く昨今、レヘインには是非頑張って欲しい。

03. ハサミ男/殊能将之
なんといっても2002年は個人的な国内ミステリ元年。記念すべき年なのである。中でも“日本人、侮り難し”と思わされた一冊。巧みな仕掛けに惑わされたものの、二度読んでもしっかり読ませる良作でした。

04. 時計館の殺人/綾辻行人
“新本格”と呼ばれる分野には決して好意的ではない私。読めば図らずもアラばかりを探してしまうネガティヴな読み手であります。しかし、この作品には唸った。新味こそ感じなかったけど、「本格推理はかくあるべし」という私の欲求をほぼ完璧に満たしてくれた。

05. 殺し屋/ローレンス・ブロック
5位は迷った。イアン・ランキンも捨て難いし、馳星周もなかなかのもの。が、迷った挙句選んだのは、ブロックの新シリーズ<殺し屋ケラー>の初陣を飾る連作短編集。この何とも表現し難い新鮮さ。まだ引き出しがあったのか、ブロック。う~む、ファンです。


※この記事は、ミステリ小説を無責任に読む集まり(コミュニティ)「このミステリーはすごい?」(現在はmixiで活動中)に投稿した記事を一部加筆・修正して転載したものです

投稿者 nill : 2002年12月31日 23:34

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