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2005年03月12日

Master Musicians Of Jajouka featuring Bachir Attar (Produced by Talvin Singh)

イースト・ロンドン育ち、インド系2世のタルヴィン・シンは、タブラ奏者でもあり、インドの伝統音楽と近代のエレクトロニカの融合を試みるサウンド・クリエイターでもある。なんともエキゾチックなプロフィールではあるけれど、実はこの人の作る電子トラックは意外と普通。あまり突き抜けたものは感じない。ところがそこに狂気のタブラが加わると時としてトンデモない倒錯世界を創り出したりしてくれるので目が離せない存在ではある。

一方のMaster Musicians Of Jajoukaはその名のとおりジャジューカを演奏する音楽集団。ジャジューカはモロッコの伝統的な儀式音楽で、ライタ(日本人に馴染み深い呼び名だと「チャルメラ」),フルート,打楽器,手拍子などが同じフレーズを延々と繰り返す呪術的ループ・サウンズ。その音楽集団の頭目がバシール・アッタール。この人はジャジューカの啓蒙活動に熱心な人で、オフィシャル・サイトのディスコグラフィを覗いてみるとジャジューカと商業音楽との歩み寄りがよくわかる。

そんな両者の組み合わせ、さぞかし刺激的な音が期待できるわけですが、結果的には思ったほどの化学反応は起きなかった模様。良い曲もあるけど、それぞれが別々にがんばった、という感じ。#5「You Can Find The Feeling」のようなキャッチーな世界をもっとドロドロに発展させてくれると面白かったのに。妙な理性が働いたか。2000年作品。54点。 試聴する Amazonで買う

投稿者 nill : 2005年03月12日 05:42

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