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2004年07月15日

ブルースの真実

一昨日のポストでドルフィの初リーダー作について触れましたが、考えてみればドルフィを聴くのは実にひさしぶりで、やたらと新鮮に耳に響きます。時の流れと共に私の耳も進化したのか、風化したのか。今日もひたすらドルフィの 『Outword Bound』 を聴き続けたのでした。

せっかくなのでドルフィ絡みの強力な名盤を一枚ご推薦。


『The Blues And The Abstract Truth』 Oliver Nelson邦題 『ブルースの真実』 。こいつは本当にイカしてます。

[イカすポイント: その1] 全曲がネルソンのオリジナル
曲が書ける演奏家は強い。コテコテのスタンダードでお茶を濁す必要もない。しかもアレンジも演奏もいたってユニーク。ブルーズの約束事をあえて捻じ曲げてみせる独創精神が音となって高らかに鳴り響きます。

[イカすポイント: その2] ド派手な顔ぶれ
ネルソン(as/ts),エリック・ドルフィ(as/fl),フレディ・ハバード(tp),ジョージ・バロウ(bs)の四管が放つ凶暴なアンサンブルは思わずチビるほどの大迫力。さらにそれを支える屋台骨が、ビル・エヴァンズ(p),ポール・チェンバーズ(b),ロイ・ヘインズ(ds)というんだから文句のつけようもない。それぞれのソロ・パートが短めなのが少し残念な気もするが、そう思わせること自体が切れ味の鋭さを証明しているともいえる。

スタジオ録音作品としては限りなく “完璧” に近い一枚。
王道でもあり、異端でもある、本物の音楽。これで1,795円? 激安 !!

★★★★★

投稿者 nill : 2004年07月15日 02:18

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